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オリジナル推理小説サイト「花布」の更新状況及び管理人の独り言。ぐだぐだです。
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 Gブロックの感想です。ネタバレしてます。一応、注意書き及びスタンスをリンクしておきます。→
 なお、抗議・苦情・叱咤激励・矢文などはBlogのコメント欄や拍手やメールフォームからどうぞ。

G01 いきたいと希う
 イジメかっこ悪い!! 祖母宅で出会った不思議な少年二人との交流で少しずつ、杏菜の麻痺していた心が痛みを取り戻していく。ずっと戦うことを強いられていた杏菜は休養が必要で、ようやく「何でもないフリをするのも、強がるのも、疲れてしまったのだ」ことを認められたわけです。ゆっくりゆっくり取り戻していけばいいものの周りの大人はせっついてしまうのは、防げないものなんでしょうかね。
 最後に二人によって杏菜の死にたいという気持ちは消滅して「しばらくは戦えると思ったのだ」となるのですが、生きるというこを戦うことを同義語にこの年齢でしてしまうのは抵抗があります。逃げていいんですよ、本当に。杏菜は西原理恵子の「晴れた日は学校をやすんで」とか読んだらいいよ。

G02 火宅咲(わら)う
「女の従姉の友人の友人から聞いた話」という伝聞の伝聞がこの手の話のお約束ですね。
 母親の呪縛から逃げることをできなかったのか……。彼女の願いが母でなく、自分を消すことだったことにもやもやしてしまいました。炎に浄化されて、彼女の魂は永遠の安寧を迎えられたのでしょうか? それならいいんですけどね……。

G03 これから朝が訪れる
 子どもって残酷ですよね。瞬時に自分と相手の差異を把握して優劣を降してしまう。それも無意識のうちに行ったりして……エレナは意識的だと思いますが。レイラは十三、四歳ぐらいですか? 十二歳で親戚の家に引き取られて、そこから逃げてるんで、年齢にしては幼い。教育を受けてないからだと思いますが、鳥持って学校に行っちゃう辺りが十歳ぐらいの行動だたな、ともの悲しくなりました。レイラ何も悪くないのに。
「私、ずっとあなたを馬鹿にしていたんだから。怒っていいの。もっと悲しんでいいのよ、諦めてしまう前に」
 エレナの言葉に、二人は今度こそ友情を築いて欲しいと切に願います。
 
G04 蝋燭
 最初のか弱い美少女が完全に復讐者に取って変わる過程が、ぞくぞくします。
「C12 緋蓮」と「E05 グラスキャンドルライト」の感想を読またご奇特な方はなんとなく予想が付いているかと思われますが、私はこういう男が大嫌いでしてね。男が最低です。
「男は常に少女に優しかった。もし、男の口から悔恨の言葉を聞かされたら、男を許した自分がいたかも知れない」
と、グッドエンドの選択肢があったのに「僕の所為じゃない」だもの。全面的に少女の肩を持ちます。
 ただし男と一緒に少女まで死んでしまうのは、いただけない(少女はたぶん男に少なからず好意ありますよね)。できれば男も実際には殺さずに社会的に抹殺する方が復讐としは良策だったと思います。無人島の準備をそつなくこなす知能犯です。それぐらいできそうな気がします。

G05 金糸雀に雨
「一枚一枚の内側で金の炎が燃え、たいそう美しい」
 雨にけぶる景色と金色の炎がゆらめく羽。幻想的で美しい描写ですね。
 よだか少年はきっと金糸雀を迎えに行くのしょう。そして、金糸雀はいつか自分を迎えにきてくれるかもしれない少年を想ってこれからも生きていくのでしょう。金糸雀は自分の羽の他にもう一つの生きるよすがを手に入れました。切ないけれど美しく優しい話でした。

G06 ファレと変な魔法使い
 雷の妖精酷いよ! そこで主人を置いてっちゃダメでしょうよ!?
 読んでて思わずツッコミました。この世界は契約した妖精と魔法使いとの関係はかなりイーブンでドライなのでしょうか?
 ライマ様が呪い解けたら美形なのはお約束ですよね。とはいえ、ファレが冒頭でグレン様にキャッキャしてるのに、もう最後の方はライマ様とフラグ立ってるしで、このまま三角関係突入なんですか。いや、たぶんグレン様は解ってファレを送り込んでますよね。このまま二人でお幸せにというこで。

G07 TOMOSU
 またまた脱線しますが、「生命維持の観点から電気・ガス・水道となっているらしい」とありますが、「ガス・電気・水道」です。水道は半年ぐらいは大丈夫だよ! ソースは家人だ! ガスは都市ガスとプロパンがありますけど、あんまり変わらない感じですね。まぁエネルギー関連企業は今は大変なのでガスも電気も早まってるかもしれませんが。
 読んでいて彼女の窮状があんまりにもステレオタイプで大げさな感じがしてたら、『爪に火をともす程に生活を切り詰めている、そんなあなたに朗報です!』と始まるわけですよ。ああ、やられたなっと思いました。「ぐわしっ」の形を取る【TOMOSU君Ⅱ】」で吹いたし。私ならTOMOSU君に「長寿と繁栄を」のポーズ取らしてみたいです。あれ? これが真夜中のテレビショッピングの魔力に??

G08 恋愛未満コンロ。
 「説明しよう。」って、作者さんは特撮好きな方ですか?
「お前に変なもん食わしちゃったの、俺です」
 これが伏線になってるんですね。感心しつつも婚姻届食べさせちゃダメですよ。
 登場人物全員かわいいな、いい子たちだな。かわいい妹の幸せのためとはいえ、お兄ちゃんは辛いんです。ましてや恋心を隠して祝福しなくてはならない。それは、やさぐれるかもです。
 よく考えると妹のお兄ちゃん大好き度も若干兄妹愛を超えているような気もします。そう考えると危ういバランスの関係なのかもしれません(エスパーしました)。云うだけ野暮なんですけど、戸籍見れば血が繋がってないことは一目瞭然ですよ。実は妹は知ってるのかもしれませんね(再度エスパー)。
 お兄さんにも幸せが訪れることを祈ります。

G09 火球少女
 重箱の隅を突っつきます。先に土下座しておきます。サッカー好きなんですというか、生活の基準がすべてそれなのです(自分の結婚式も試合日程の兼ね合いで決めました)。なので、お気に障ることを書くかもしれませんが、サッカーネタまして女子サッカーネタを読めて本当に嬉しかったです。参加者さんのTwitterを読んでると野球好きの方が多かったので、書いていただけて感謝してます(大げさだと笑らわれるかもしれませんが)。
 絶妙のラインだなと思ったのが、四人退場シーン。練習試合だから関係ないといえばそうですが、五人退場したらルール上没収試合ですから、ここはちゃんと調べられるんだなと感心しました。あと宮間の名前が出てきたのが嬉しい。女子サッカー大分浸透してきたんだと感慨に耽ります。宮間はすごいですよ。左右ともあの精度で蹴れる選手は男子でも希有です(ぱっと思いつかない)。
 逆にサッカー好きからみて少し違和感があったのは相沢と青山のレベルが二人いて11人VS7人になったら、こう着状態にはならないと思います。二人はすでにレギュラークラスなので先輩チームの戦力差はありますが、J1とJ2クラスの差ではないでしょう。そうなると四人いなかったら守備でガチガチに守っても得点はされてしまうと思います。二人少ない試合を見ると、びっくりするぐらいスペースが空いてますし、だいたい負けます(例外はあるけれど)。四人も少なかったら言わずもがなです。
 青山がかわいく変身しちゃうのはお約束ですが、残念なことにヴィジュアルって大事な要素だったりするんですよね。楢本の例をあげなくてもお解りかと思いますが、特に女子の場合は顕著です。ただ青山がストーカーの話をしてますが、これは本当に気をつけるべきで、相沢何云ってるの!! とツッコミました。先の楢本の所属クラブでも練習場付近で迷惑行為があったらしく、ピリピリしてましたから。
 あと、女子選手が男子選手と混じって練習なんてするの? とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、高校生同士という例ではありませんが、元日本代表のGK山郷は高校のサッカー部の練習に混ぜてもらっていたことがあります。選手権の常連校ではありませんでしたが、まったくないことでもないんですよ。
 相沢はこのまま青山と友情を築いていくのか、それとも他の関係になっていくのか? 気になるけれどそこで終わっているのが想像できて良かったです。

G10 マイノリティ・レポート
 読ませる文章ですね。淡々としいるけれど、乾ききっていない奇麗な文章。ラヒマヤ山脈を背景したルポ風の内容とマッチしてて、憧れます。
 「(写真。ヤマと無線機。伝統的彩色壁と無骨な鉄とプラスチックの塊とのミスマッチが物悲しい。)」
 物悲しいのでしょうか? 伝統がなくなってしまうのなら悲しいかもしれませんが、変容しつつも継承されていくのなら悲しくないように思えます。
「(写真。消えゆく灯明の火。)」
 ただ、この一文ような未来が来ないことを祈ります。
 最後に、ミステリですが、梓崎優の「叫びと祈り」が作者さんの好みに合うかと愚考しました。ぜひぜひ、お読みいただきたいです(すでにお読みでしたら、すみません)。

G11 イレーネ
 領主の娘と石工職人の恋愛未満の話。身分差よりも二人の間にある溝が絶望感に深い。ハンスは領主のイレーネに崇拝に近い想いを抱いているが、イレーネは軽い親愛の情だけなのが悲しい。「あなたとまた会えて良かったわ」というのは、会えたことに満足して次の機会を望んでるわけではないようです。
「ああ、無事なのか。逃げてくれ。誰の手も届かない遠くへ落ち延びてくれ、イレーネ。僕はここで死ぬ。」
 イレーネに関わったせいで命を落とすのに、死ぬ間際までイレーネのことを想っているのに、ハンスが瀕死なことにも気付かずに落ち延びていくわけです。「父親の力が及ばない、自由な世界で」と最後にハンスが願う訳ですが、純粋培養されたお嬢様が生きれるの父親の加護があればこそという現実にを思うと、ハンスが憐れで泣けてきます(ハンスは満足な顔で天国に逝けそうだけれども)。

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