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オリジナル推理小説サイト「花布」の更新状況及び管理人の独り言。ぐだぐだです。
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 Dブロックの感想です。ネタバレしてます。一応、注意書き及びスタンスをリンクしておきます。→
 なお、抗議・苦情・叱咤激励・矢文などはBlogのコメント欄や拍手やメールフォームからどうぞ。

D01 とある罪人の告白
 おお、最初からしてDeathブロックらしいオチ。噂の通りです。全然関係ありませんが、私のKindle設定だと最後の一文がちょうどよくページの頭にくるので、効果絶大でした。主人公は自分が審判の間を開けられることを誇りに思っていた。つまり善人であるというお墨付きを得ていたわけで、それに驕ってしまったんですね。
 審判の間を開けて蝋燭を消すまでは善人ゆえの正義感からで、消してしまったあとは罪人になってしまうわけですね(審判の間から善人以外を入れておくわけにはいきませんしね)。気になるのが蝋燭が消える時は、自然と前の方に目につくところにあるとのことですが、主人公が消してしまった蝋燭はそういう運命だったから前に出てきたように思えました。だから主人公が審判の間に入れた理由とか(エスパー)。

D02 顔(※注)
 うっわー燃えたーわー(平坦な声)。
 又吉はどれだけ男前なんだろう。人ならぬ狐を執着させるって凄いですよね。そもそもお社は再建されて、神楽が再開されれば、女狐は役の娘に宿ればいいのに、「この面があれば、あたしも晴れてあの人のお信になれる。左顔も綺麗なあの人のお信に」ですもの。優先順位が完全に又吉が上という……それでいいのか、神様の使い!(それっぽく見えないけど)
 最後の「焼け爛れた顔を滅多刺しにされた白い女狐の骸」は誰が殺したのか、そもそも女狐だったのかどうか……結局、又吉はおに逢えなかったんですね。

D03 Gore -青き死神-
 やっぱり燃えたよ。タイムリーなパンデミックもの(?)。
 フェルディが帰宅した辺りで「ここはDeathブロック、絶対奥さん感染してる」と思いました。「ええと、これはサイズを間違えただけで〜」の部分は浮腫んでる伏線。思ったとおりでしたが、若干違いました。フェルディはすでに知っていて、引き止めていたんですね。そうなるとこの結末しかないですよ。
 いくつか特殊設定とルーカスの相棒の野鼠が字数の関係だと思いますが、説明が簡潔過ぎて少し読んでておいていかれました。奇麗にまとまっているので、そこだけがもったいないように思えました。

D04 アマヤドリズム
( ;∀;) イイハナシダナー。ロック少年も民謡おじいさんもいい味出してて素敵でした。 
「下げた頭を上げた時、たずねたいこと話したいことが急にたくさんわきだしてきた」
 そういうものですよね。特に主人公のような性格だと。そういう性格の人が営業はキツイですよね(遠い目をしながら)。主人公はピアノが好きだったんですね。親にやらされているとか、ちやほやされてたからだけじゃなくてピアノが好きだったんですね。そんな彼女には高校受験の失敗は厳しかったことでしょう(天才クラス以外は音大出てないと厳しい世界らしいですしね)。
 主人公を取り巻く日常は何も変わらないと思うけれど、好きなものを取り戻したのは大きかったと思います。

D05 記憶
 やっぱり燃えるの、燃えちゃうの? 最後が暗示されているだけというのが不気味でした。
 奈美の家族も火事があったことも、その子と遊んでたことも知ってるだろうに、よく行かせたなぁ。
 嫌な記憶を思い出さないようにするのは防衛本能だけれど、奈美は思い出した後が問題でした。もし、自分のしたことに、きちんと向かい合って、謝罪していたら(思い出した時は恐慌状態で難しそうだけど)別の結末だったような気がします。しかし、奈美は「私は関係ない。私は悪くない」と自分を守り過ぎたばっかりに、最悪な結末を迎えそうです。

D06 ひだね
 燃えないけれど、メリバっぽいラストでした(というかループ?)。さすが安定のDeathブロック。
 童話調で優しい口調と見せかけて「本当は怖いグリム童話」的お話でした。せっかくカタとノノが決死の行動がの意味がないというかという前に、人間がいかに欲深く罪深いを見せつけられて魔女様も呆れ果ててしまうでしょうね。
「「火種は、この土地が暖かかったころに少しずつお前たちからもらって溜めていったものをお前たちに返しているだけだ。だが、確かに、その在庫もだいぶ尽きてきた。」
 これって争いの火種のことだったのかと、ラストで解って「おお!」となりました。そして人間は身勝手で愚かしい存在と痛感させられるラストでした。

D07 Waiting For The Fire Never Come
 魔法使いだけれど普通の銃で撃たれちゃうのか、と世界観の複雑さに驚きました。魔法最強の世界ではないということでしょうか。それでも魔法使いがいきなり撃たれたは衝撃でした(そのあと復活するけど)。
 キッドって出てきたら「ワイルドパンチ」ですよね。これでもかってぐらい「明日」が並んでますし。
 映画にもなってるし漫画でも良く出てくる「ワイルドパンチ」を出てきたので、フェリシアたちが主役から落っこちた感じでなんだか中途半端になってしまたような。神様と魔女なのにキッドたちに譲歩してしまうし。
「銃も使えないし煙草も吸えないってことか?」
 こういうセンスは素敵ですが、全体的に話が詰め込まれて整理されてない印象がもったいないと思いました。ページ数の制限のせいだと思うのですが。

D08 火童子
 燃えたけど、消えた!!
 ラストで救いは森の主が生きていたことでしょうか。森が生きてるということは主が生きてるということだと解っていても、Deathブロックですから油断せずに読んでました。生きていたかれど、寂しい結末ですね。
「灼熱の焔を本性とする火童子に、この太古の森は、あまりにそぐわなかった」とされていたけれど、天はきちんと考えて火童子をここに生みおとしたような気がします。なにより森のために火童子しかできないことがあったわけで、それを彼も本能で理解してたんですね。ほろ苦い結末でしたが、読了感は悪くない良い話でした。

D09 焦げた着物の少女
 はい、燃えた!!
 藤一郎は忘れてしまったんですね。悪夢だしそれでもいいのかな。お紺ちゃんも成仏したし問題ない。
「そう思う藤一郎の耳に降ったのは吉信の、やっと捕まえた、という低い声だった」
 ここの部分で「えっもしかして吉信は火付けした人間の生まれ変わり」と思ったけれど深読みでした。
 吉信はそうなるとお紺ちゃんの生まれ変わりと思ったけれど、お紺ちゃんは成仏しちゃってるし、あれ違うのでしょうか。奥さんとか? そうなるとガッチリ藤一郎は捕獲されてしまいましたね(ゲスパー爆発)。

D10 灼かれた者(※注)
 うーん、酷い話だ。死人は二人だけれどDeathブロックで一番凄惨な話かもしれないです。精神的に痛い話でもありますしね。
 いじめ方が大学生というよりも高校生とかそれぐらいに思えました。高校が舞台でもそれほど問題がある設定ではなかったように思えます。大学生だと色々逃げ道ありますし。
 加賀は殺されても仕方がない男ですので、同情はできないのですが……お姉ちゃんもかい!! という衝撃の事実が明かされて、このやるせなさというか復讐は本当に自己満足だけの行為なんだ思い知らされてるわけですね。後味がビター過ぎる。

D11 葬送
 難しい、難しい。私はまだそこまでの人生も積んでないし、おそらく主人公のような境地にはたどり着けない。
「全部持って行くがいい。やすらぎも性欲も嫉妬も、愛も」
 こう云えるようになるには長い長い道のりだったと思います。
 この話の主要登場人物で一番の被害者は正妻の長男さんですよね。父親を取り上げられて、それは母親のせいで(母親の過失なのかは判りませんが)、でもその父親は本当の父親ではなかったというのがね……。
 個人的には主人公と旦那さんの関係は憧れないなぁ。籍を入れた方が良いし、それに付随したあれこれはした方が良いですよ。遺産相続大変だし、色々面倒そうです。遺産相続の争いは意外に身近に起こり得るものです。そこらへんはきちんとした方がいい。見聞してるのでそう思ってしまいます。

D12 業火
 最後まで安定のDeathブロック! 燃えるよ!
 お姉さんの妹への想いに泣けました。このままだと妹も同じ道なわけですし、苦界から逃げ出すには男に身請けされるのが最良の策です。妹が云うようにお姉さんは男を愛してはいなかったと思うけれど、感謝はしてたと思います。不安定な立場だと思うけれど、生きていれば幸せになれたかもしれないのに。
 奥様はやり過ぎたけど、まあ逆上しますよね……愛人予定だった女の妹を養女にするって云われたら。男が隠しておくのは当然ですが、結局大惨事になってしまうわけです。義理堅い男だったけれど、女の敵だと思うのは私だけでしょうか?
 最後に主人公にも良いことがありそうで、救いがある終わりで良かったです。

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